一日二食

オーケストラホルンというコンビでフリー芸人をやっています。その日起きたことやふと思ったこと、ライブの告知を主に書いていきます。

早死によりも若ハゲの方が怖い

若手芸人という人種は間違いなく身体を労わるということを知らない。
今は少なくなりつつはあるけど、芸人といえば酒、女、ギャンブル、タバコという文化はやはりまだ健在で、ライブ後の打ち上げでスラム街みたいな店の激安酒を飲み、タバコを吸いながら女の話をし、飲み会の後に夜勤に行くという最速身体ぶっ壊しコースを週に何回も行う。なんなら調子のいい日は夜勤明け7時に寝て昼のライブに出て酒を飲みまた夜勤に行く。
なぜこのような馬鹿生活を送りがちになるのかというと、まず基本的に芸人の仕事は夕方から夜が多い。まあそれは平日の昼間働いている人がお笑いを観に来るという考えの基なので当たり前っちゃあ当たり前なのだけど。また、ライブをやる日程に規則性がない。今月この日にやったから来月はこの日とかもないし、一回だけやって思ったより人が来なかったから打ち切りになったりもする。
そして何よりも芸人の99.9999%が芸人で食えていない。もちろん無所属の僕も食えていない。所属していた時も全く給料をもらえていなかった。給料が40円の月もあった。さすがにギャグだろうと思ってしっかり明細を見たら5円位源泉徴収もされて手取りが35円だった。さすがお笑いの会社だよ。
こういうこともあり、芸人はバイトをしないと飢えて死ぬ。ほんとにすぐ飢えて死ぬ。すぐ飢えて死ぬくせに野球部くらい飯を食う。
そして時間も金もない芸人は夜勤に走る。昼間にオーディションやネタ見せがあったり手伝いに急に呼ばれたりネタ合わせをしないといけないので、時間の融通や時給を考えたら夜勤が一番都合がいいのだろう。
しかし当然のことながら夜勤をすると生活リズムが狂う。夜働いて朝に家に帰り、14時まで寝ようと思って仮眠して18時に目覚め19時から夜勤に行くという地獄のラットレース。劇場で元気キャラでやっている芸人が舞台裏で死んだ顔をしながらモンスターをキメているところを何度も目撃している。
売れてない芸人の生活は皆こんな感じだ。副業でものすごい稼いでいる芸人以外の適性がありすぎる芸人もたまにいるけど、基本的に周りの芸人の生活を見ていてもだいたいこんな感じだ。
この前テレビでウエストランドの井口さんがネクストブレイク芸人が一番金がないと言っていた。劇場や深夜のテレビでウケをとっていると、ありがたいことにテレビの仕事やライブに沢山呼んでもらえるようになる。するとバイトをする時間が確保できなくなってくるが、一本の仕事の単価がかなり安いため生活がままならなくなるというのだ。これは本当につらいだろう。本当にお金がないけど売れて一発で返すのを目指してライブに出続けるのが全員通ってきた道なのかもしれない。先輩に売れるまでに一回借金を挟むぞと言われた。借りやすい消費者金融会社の情報をたくさん教えてくれた。その節はお世話になりました。
そんな中自分も例にもれず夜勤をしている。
飯田橋の会社で週4夜勤。昨年の年間出勤回数を見たら1年間で180回夜勤していた。なんじゃそりゃ。飯田橋の朝6時の歩道橋から見える朝日見飽きたわ。飽きたからたまには違う出方してくれ。後半盛り上がるように畳みかける形に直して言葉をもっと一般の人に伝わりやすい言葉選びにしてまた来てください。はい次の方。
めちゃめちゃ夜勤してるおかげで全くお金には困っていない。お恥ずかしいことに実家で暮らしてるから生活コストはバカ安いし、ライブ会場までの定期もバイト先で交通費で定期作ってるし、ついにバイト先で厚生年金に加入した。つい最近親に確定拠出型年金を提案された。いやなんで売れてないのに明るい老後にむけて進んでんだよ。仮想通貨とクレジットカードの知識を着々とため込んでるのなんでだよ。
こうやってると本業が分からなくなってくる。おそらくここら辺が芸人のメンタルが絶妙にやられやすい時期だと思う。新卒を捨てて芸人の世界に飛び込んだのに、バイトでまあまあいい生活してるのなんでやねんという気持ちが毎日浮かび上がってくる。かといって、ライブは少ないから空いた時間を夜勤に費やす。そしてネタが思いつかなくなって夜寝て朝起きる生活に憧れて就職する奴をこれまでたくさん見てきた。
ここに売れかけててお金がない芸人も死ぬほど大変だけど、仕事がないけどバイトで安定しまくってる芸人もまた別の意味で地獄説を提唱しておきます。
こんな説ををコメダ珈琲でモーニングを嗜みながら書いてるっいう最高のオチを置いておきますね。いやなんでやねん。女子大生のコピペレポートかよ。